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2015年4月19日日曜日

Windows7SP1 zero-touch Deployment その3 応答ファイル作成

Windows7SP1 zero-touch Deployment  その3

 

Volumeライセンスでの大量展開は他にかなりのドキュメントがありますのでそちらをご参照ください。
またここではWindows7を扱います。WindowsXP、Windows8~は扱っていません。


ここの続きです。




1. テクニシャンコンピュータの構築


1.6. 無人応答ファイルの作成


WindowsPEが無事起動しPXEbootがひと段落したら、Windowsセットアップの自動化の胆、無人応答ファイルです。

Microsoftのドキュメント的にはこのあたりになります。

・Windows Vista
チュートリアル : 単純な応答ファイルを構築する
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc749317(v=ws.10).aspx


・Windows7
展開ツールのチュートリアル
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dd744287(v=ws.10).aspx

Windows SIM で応答ファイルを操作する
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dd799285(v=ws.10).aspx


このドキュメントを読んで、はいはいそうですか、なるほどなるほど、となる人は天才ですね。
この一連のドキュメントは不要でしょう。

大半の人は意味不明ですのでとりあえず説明を入れておきます。




1.Windows システム イメージ マネージャーを起動して各種、設定する



テクニシャンコンピュータにこの1.でWindowsAIKをインストールしていますので、スタートメニューから「Windows システム イメージ マネージャー」を起動します。

設定は2つ。
1つ目は「配布共有」。
この1.の共有フォルダを指定します。「C:\share」ですね。「ファイル」-「配布共有の選択(D)...」を選択し、フォルダ選択ダイアログでC:\shareを選んでおきます。

2つ目は下のWindowsイメージペイン。
ここでひと手間必要です。
Windows7SP1のインストールメディア(DVDのことね)の中身をこのテクニシャンコンピュータにコピーしておきます。
例えばCDドライブが E: なら


Robocopy  E:  C:\share\W7SP1\ /MIR



とかです。XCOPYでもOK。ドラッグアンドドロップはやったことないけど。

コピーできたら、「ファイル」-「Windows イメージの選択(I)...」を選択し、フォルダ選択ダイアログで「C:\share\W7SP1\sources\install_Windows 7 PROFESSIONAL.clg」を選んでおきます。

こんな感じになればOK。「$OEM$ Folders」等は勝手に出てきます。







2.無人インストール用の応答ファイルサンプル



おもむろにこのページを開き、無人インストール用応答ファイルサンプルをローカルにダウンロードします。
Windows 7 の Autounattend (自動無人)インストール - Yukinori's blog - Site Home - TechNet Blogs
http://blogs.technet.com/b/yukinork/archive/2012/04/26/windows-7-autounattend.aspx

ブログの指示の通り、unattend.xml / UTF-8 で保存します。
このunattend.xmlをWindows システム イメージ マネージャーで開きます。「ファイル」-「応答ファイルを開く(O)...」を選択し、unattend.xmlを選択します。

そうです。
いきなりゼロから応答ファイルを作ろうとしても理解に時間がかかるので、サンプルを変更しながら作ります。




3.応答ファイルをカスタマイズして保存する。



応答ファイルペインに7つのツリーが出ているはずです。
「1 windowsPE」から「7 oobeSystem」です。
この7つの説明はここではしません。簡単に言うとWindows7をインストールするときに踏むステップです。「3 generalize」「5 auditSystem」は通常踏みません。Sysprepとか監査モードとかWindowsの大量展開、みたいな場合のみです。

ツリーの「+」をすべて開くとなんとなくでも記述されていることがわかると思います。


不要となるのは、
「1 windowsPE」-「x86_Microsoft-Windows-Setup_neutral」-「DiskConfiguration」
以下です。




この部分は1.4.で作成した通り、WindowsPE3.1をPXEで起動させ、DISKPARTバッチファイルとCreatePartitions.txtで済ます部分です。
なのでツリーの「DiskConfiguration」を削除します。

逆に必要となるのは、
「1 windowsPE」-「x86_Microsoft-Windows-Setup_neutral」-「UserData」
以下です。
DELLのWindowsインストールメディアに含まれている「install.wim」には、Starter、Homebasic、Homepremium、Professional、Ultimateが内包されています。

実際に /get-wiminfo すると、


C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools>dism /get-wiminfo /wimfile:C:\share\W7SP1_PROFESSIONAL\sources\install.wim

展開イメージのサービスと管理ツール
バージョン: 6.1.7600.16385

イメージの詳細: C:\share\W7SP1_PROFESSIONAL\sources\install.wim

インデックス: 1
名前: Windows 7 STARTER
説明: Windows 7 STARTER
サイズ: 8,072,604,598 バイト

インデックス: 2
名前: Windows 7 HOMEBASIC
説明: Windows 7 HOMEBASIC
サイズ: 8,125,226,573 バイト

インデックス: 3
名前: Windows 7 HOMEPREMIUM
説明: Windows 7 HOMEPREMIUM
サイズ: 8,566,642,846 バイト

インデックス: 4
名前: Windows 7 PROFESSIONAL
説明: Windows 7 PROFESSIONAL
サイズ: 8,447,825,392 バイト

インデックス: 5
名前: Windows 7 ULTIMATE
説明: Windows 7 ULTIMATE
サイズ: 8,607,765,255 バイト

操作は正常に完了しました。


と、5つのイメージが含まれていることがわかります。

WIMファイルにある5つのWindowsイメージを選択するのは「UserData」-「ProductKey」です。
Windowsイメージペインを展開して右クリック、「WindowsPEに設定を追加」を選択します。


「WindowsPEに設定を追加」しか選べませんが。
あとは右のプロパティペインで、「Key」にプロダクトキーを入力します。


プロダクトキー自身はこれもDELLのWindowsインストールメディアに含まれています。


C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools>notepad C:\share\W7SP1_PROFESSIONAL\sources\$OEM$\$$\setup\scripts\slp.cmd


slp.cmdにはプロダクトキーが書かれていますので、そのままコピペしてください。
「Key」プロパティの下の「WillShowUI」にも「OnError」を入れておきます。


ついでに言うと、同じscriptsフォルダにある、unattend.xmlにはDELLのプリインストール設定が書かれていますので、内容を(できればWindows システム イメージ マネージャーを2個起動して)コピペするとDELLのロゴなんかがコンピュータのシステムに出てきます。




あとは
「4 specialize」-「x86_Microsoft-Windows-Shell-Setup_neutral」
の「ComputerName」がコメ印ですので任意のコンピュータ名を入れておきます。

「7 oobeSystem」にあるユーザーアカウントを編集して完了です。


もしもうちょっと応答ファイルを編集したいな、という場合でもこれで1度編集を終わり、Windowsの無人インストールを完了できるかどうか試したほうがいいです。
今後、無人インストール時にWindows更新プログラム等のパッケージを追加していくことになりますが、一気に編集をし続けると応答ファイルのどこでエラーになったかわからなくなります

つまり編集したときは別名でファイル保存し、いつでも過去の応答ファイルに戻れるようにしておくべきです。

時間を無駄にしないための工夫ですね。


あとは「ツール(T)」-「応答ファイルの検証(V)」を実行し、ウインドウ下のメッセージペインに「警告またはエラーはありません」が表示されていればOK。

名前を付けて、C:\shareに保存します。



続きはまた次回。

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